続、夏の思い出
(夏の夜にかかってきた、私にとって貴重な、女の子からの電話は、ときめくものではなかった)
以降、続き
私は、気まずくなった女の子に、問いただすと
同じ集落に住む、私の叔父が
銀行強盗をして捕まり、集落中の騒ぎのネタとなっている、という
一瞬、私には、何のことか、わからなかった。
すぐに電話を切りぎわ、女の子が『ごめんなさい、ごめんなさい』といっていたのを覚えている
私はすぐに、実家に電話した
(ちなみに車内、上司は助手席にいますょ)
母と話したか、父と話したか、よく覚えていないが
何故、連絡をくれなかったのか、かなり怒ってしまった記憶だけある
とにかく心配かけたくなかった、と。今は帰ってこないほうがいいと言われた。言っても仕方ないが、状況を聴きながら、ワーワー言ってしまった
(まだ上司も助手席にいるょ)
改めて、青年団の女の子に電話して、お盆は帰らないと告げた
どうやら、盆踊りの準備で、皆集まっていて、あいつどうすんだろ、誰か電話してみろ、みたいになっていたようだ
忘れそうになっていたが、ようやく上司を送り届けた
上司は、何かとんでもないことが起きているのでは?とわかっていたが、何も触れずにいてくれた
今思うと、ナビのない時代、行ったことない上司の家に、ワーワー電話しながら、どうやって着いたのかな
となりで指示だけはしてくれてたのかな、覚えてないけど
ちなみに、この上司とは今でも、年賀状やり取りしてる
話し、逸れたけど
叔父、父の弟だが、同じ集落に世帯を構えていた
昔から、ギャンブル好きな奴だった
我が家は田舎に昔から住みながら、田んぼもなくなっていた。ギャンブルの借金返済に消えたからだ
ちょうど、福沢諭吉の新札になったとき、田んぼを手放したのだろう、新札の束をみた記憶がある
とはいえ、見た目はスラリ、カチッとしたサラリーマンで
ミキプルーンのCMに出ている俳優のような雰囲気で、酒タバコギャンブルやりません、みたいな感じにみえる奴だった
そんな容姿からか三度の結婚をし、二度の離婚、この事件で、離婚も三度となって、計算も合う
実家の集落は100世帯あるかないか、小さい集落だ。
こんなところで、そんな事件を起こせば、格好の話しのネタに晒される、ローカルワイドショーだ
借金の整理に両親も追われた
幸い、事件による直接的な怪我人などはなかったようだけど
時代的にネットもあまりだったから、私は全く知らなかったし、今でも詳しくは、調べてはいない
それ以来、転勤を終えて実家に戻ったが、盆踊りには一度も行ってない
元々、そういうノリにあってなかったし
まぁ、皆さんも、似たような、夏の思い出あると思いますが
(ねーよ、メキシコやエルサルバドルじゃあるまいし)
イヌのウ〇コは、踏んだとて、人の道は踏み外すことなかれ、の一文を心に刻む、夏の思い出、良きかな、良きかな
『で・・・・オチは?』